志太医師会

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医師会からのメッセージ
志太医師会 会長  錦野 光浩
市民が安心して暮らせる、地域医療を目指して。

志太医師会は藤枝市と焼津の一部(旧大井川町)を活動範囲とする医師の団体です。明治24年に創設された志太・益津医会が母体となり、明治40年に設立されました。近隣医師会では最も古い歴史を有し、静岡県では5番目の大所帯の医師会です。医師会の事業は、学術・検診・予防接種・学校医・介護保険など多岐にわたっております。

志太医師会は「医師は社会資源である。医師会はさらに大きな社会資源である」という自覚のもと、「医師が仕事をしやすい環境は、市民が安心して暮らせる環境である」 と信じ、大災害にも備えを固めながら、活動を続けております。

志太医師会は、藤枝市保健センター・藤枝歯科医師会と同一敷地内にあります。
昭和50年の医師会志太保健センターの落成に伴い、乳児健診等を同センターに移転したことを発端に、昭和62年には現在の藤枝市保健センターを開設し、環境的にも医師会と保健行政の連携が強化されました。また、特定健診部会をはじめ保健事業に係る部会を開催し、医師会の理事が座長を務め、各事業実施に対し適切なアドバイスができるような体制を作っています。

藤枝市の平成28年度国民健康保険加入者の特定健康診査受診率(40歳~74歳)は49.2%となっています。県平均の37.6%と比べると、かなり高い率となっています。人口10万人以上の市町では県下1位となっており、その座はここ8年間、不動のものとなっています。

しかし、特定健診の男性の有所見割合を見ると、40歳代でも高い割合で肥満・中性脂肪・LDL・肝機能の所見が見られる一方、若い年代での検診受診率はほかの年代と比べると低くなっています。40歳代で所見が見られることから、特定健診の対象年齢に達する前から健康への関心を高めてもらうこと、健診受診の必要性を認識してもらうような活動を今後は進めていきます。また、がん検診の受診率は全国と比較して高くなっています。それに伴い、がん標準化死亡率は低くなっています。それを踏まえて、早期発見・早期治療の必要性をアピールしていかなければなりません。今後のがん検診の目標は60%、特定健診の目標は55%となっています。行政・医師会・市民の皆様の協力で目標達成を目指していきましょう。

日本では少子高齢化の勢いが止まらず、志太医師会圏域の人口も減少傾向にあります。今後迎えるのは「多死時代」です。病院も病床数が限られており、病院で最期を迎えるのも難しくなってきています。充実した在宅医療がなければ、人の最後の願いを叶えられません。それには在宅医療が不可欠です。医療と介護のスムーズな連携が必要なのです。

志太医師会では平成25年度より「往診する医師を助け、在宅医療の機運を高める」ために、在宅医療推進会議を展開しています。高齢化の昨今、通院が困難となった患者様の多くが「住み慣れた自宅での生活を希望」されています。そのため、医師会は在宅で療養するために必要な在宅医、往診医のサポートに力を入れています。在宅医療推進コーディネータ事業では主治医が不在時の「看取り当番制」を運営しています。また、「在宅医療総合相談窓口」では医師のみならず、介護事業所や市民の方々からの相談も受け付けています。

「在宅医療部会」では、診療所医師をはじめ、藤枝市立病院の医師、看護師、MSW、訪問看護ステーション、ケアマネジャーなどが参加しています。「医療・介護・福祉フォーラム」も積極的に開催し、多職種連携を実践しています。

今までは病院と診療所が密接に連携し、迅速な対応ができるよう病診連携に力を注いできました。病診連携の充実により、急性期病院機能の低下を防ぎ、患者さんが必要な時に適切な医療を受けられるよう、地域の基幹病院と一体となった診療の質の向上を目指してきました。
今後は時代のニーズに即した形での診診連携にも努めていきます。

また、明治時代から続く志太医師会の行事である「満月会」では、診療所医師だけでなく、病院医師や研修医も参加し、顔の見える関係づくりを実践しております。
これが病診連携・診診連携の大きな原動力となっているのです。

志太医師会 第12代会長  森 泰雄

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